土地家屋調査士の難易度は?合格率・試験内容・難しい理由を解説【2026年最新】

「土地家屋調査士試験ってどれくらい難しい?」

「合格率10%くらいって本当?」

「法律を勉強したことがない未経験者でも合格できる?」

土地家屋調査士を目指そうと考えている方の中には、このような疑問を持っている方も多いでしょう。

土地家屋調査士になるまでの流れや仕事内容、年収などを知りたい方は、「土地家屋調査士になるには?仕事内容・年収・試験内容を解説【2026年最新】」もあわせてご覧ください。

土地家屋調査士試験は、受験資格に年齢や学歴などの制限がなく、誰でも受験できる国家試験です。

しかし、2025年度(令和7年度)は4,824人が受験し、最終合格者は489人でした。受験者数と合格者数から計算すると、合格率は約10.1%です。(法務省)

さらに、試験では民法や不動産登記法などの法律知識だけでなく、計算や作図を含む記述式問題への対応も必要になります。

この記事では、土地家屋調査士試験の難易度、合格率、試験内容、合格基準点、難しいといわれる理由まで、法務省などの最新情報をもとに詳しく解説します。

土地家屋調査士試験への挑戦を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

※2026年度(令和8年度)の筆記試験は2026年10月18日に実施予定です。そのため、2026年9月現在、2026年度試験の合格率・合格基準点はまだ確定していません。この記事では、最新の確定データである2025年度試験を中心に解説します。(法務局)

土地家屋調査士試験の難易度は高い?

結論からいうと、土地家屋調査士試験は難易度の高い国家試験です。

最新の2025年度試験では、4,824人が受験して489人が最終合格しました。

合格率は約10.1%です。(法務省)

単純計算すると、受験者約9.9人に1人しか最終合格していないことになります。

ただし、

「合格率が約10%だから難しい」

だけでは、土地家屋調査士試験の本当の難しさは分かりません。

土地家屋調査士試験には、

・法律科目の知識が必要
・択一式だけでなく記述式がある
・計算問題がある
・図面を作成する問題がある
・試験時間が限られている
・各問題に基準点が設定されている

といった特徴があります。

単純な暗記だけでは対応しにくいところが、土地家屋調査士試験の難しいポイントです。

土地家屋調査士試験の合格率

まずは、実際の合格率を確認してみましょう。

2025年度(令和7年度)の試験結果は次のとおりです。

項目2025年度
受験者数4,824人
最終合格者数489人
合格率約10.1%

法務省が公表している受験者数と最終合格者数から計算すると、合格率は約10.1%となります。(法務省)

なお、2026年度試験はまだ実施されていないため、2026年度の合格率は現時点では存在しません。

「2026年最新」と書かれている記事でも、2026年度の試験結果が出ているわけではない点には注意しましょう。

土地家屋調査士試験はどんな問題が出る?

土地家屋調査士試験は、大きく、

筆記試験
↓
口述試験

という流れで行われます。

筆記試験に合格した人が口述試験へ進みます。

さらに筆記試験は、「午前の部」と「午後の部」に分かれています。(日本土地家屋調査士会連合会)

午前の部

日本土地家屋調査士会連合会によると、午前の部では、

・平面測量:10問
・作図:1問

が出題されます。(日本土地家屋調査士会連合会)

ただし、測量士・測量士補・一級建築士・二級建築士となる資格を持っている人などは、午前の部の免除を受けられます。

そのため、土地家屋調査士を目指す人の中には、先に測量士補を取得して午前の部の免除を受けてから、土地家屋調査士試験に挑戦する人もいます。

このルートについては、③「土地家屋調査士は独学で合格できる?勉強時間・測量士補・勉強法を解説」で詳しく解説します。

午後の部

午後の部では、

択一式20問+記述式2問

が出題されます。

択一式では、不動産登記法や民法、土地家屋調査士法などから出題されます。

記述式は、

土地:1問
建物:1問

です。

試験時間は2時間30分です。(日本土地家屋調査士会連合会)

ここが土地家屋調査士試験の大きな特徴です。

法律の知識を問う択一式だけでなく、土地・建物について実際に計算や図面作成などを行う記述式問題にも対応しなければなりません。

土地家屋調査士試験が難しい5つの理由

土地家屋調査士試験が難しい理由を、もう少し具体的に見てみましょう。

①合格率が約10%

まず分かりやすいのが合格率です。

2025年度の最終合格率は約10.1%でした。(法務省)

もちろん、受験者の学習状況は一人ひとり違うため、

「合格率10%=自分が合格できる確率も10%」

という意味ではありません。

十分に勉強した人と、準備不足のまま受験した人も同じ受験者数に含まれます。

そのため合格率だけから個人の合格可能性を判断することはできません。

それでも、受験者の約10人に1人しか最終合格していないという事実は、試験の難易度を考えるうえで一つの目安になります。

②法律だけでなく計算・作図も必要

土地家屋調査士試験では、不動産登記法や民法などの法律を勉強する必要があります。

しかし、それだけではありません。

記述式では、問題文や資料を読み取り、必要な計算を行い、図面を作成する能力も求められます。

実際に法務省が公表した2024年度記述式問題の「出題の趣旨」でも、座標値の計算、筆界の判断、登記手続の内容、地積測量図の正確な作成などが問われていることが確認できます。(法務省)

つまり、

法律の知識+計算力+作図力

を組み合わせて使う必要があります。

法律系資格の勉強経験がある人でも、計算や作図については別途対策が必要になる可能性があります。

③記述式問題がある

土地家屋調査士試験では、午後の部100点満点のうち、

択一式:50点
記述式:50点

という配点になっています。

2025年度の記述式の基準点は、50点満点中32.5点でした。(法務省)

択一式だけで高得点を取れば合格できるわけではありません。

記述式にも基準点が設定されているため、記述式で基準点を下回れば、それだけで不合格になります。

そのため、

「まず択一式を完璧にして、記述式は捨てる」

といった戦略は取れません。

④足切りとなる基準点がある

土地家屋調査士試験を理解するうえで、かなり重要なのが基準点です。

2025年度の午後の部では、

区分満点基準点
多肢択一式50点37.5点
記述式50点32.5点
午後の部全体100点76.0点以上

となりました。(法務省)

ここで注意したいのが、合計76点を取れば必ず筆記試験に合格できるわけではないことです。

たとえば、

択一式:45点
記述式:31点
合計:76点

だったとします。

合計点だけを見れば76点です。

しかし2025年度の場合、記述式の基準点32.5点に届いていないため不合格です。

逆に、

択一式:37.5点
記述式:38.5点
合計:76点

なら、それぞれの基準点を満たしたうえで総合合格点にも到達しています。

つまり土地家屋調査士試験では、

択一式・記述式の両方をバランスよく得点する必要がある

ということです。

⑤2時間30分で択一と記述を解く必要がある

午後の部の試験時間は2時間30分です。(日本土地家屋調査士会連合会)

その中で、

択一式20問
+
土地の記述式1問
+
建物の記述式1問

を解きます。

知識があるだけではなく、

「問題を読んで判断する」

「計算する」

「答案を作る」

「図面を完成させる」

という作業を時間内に行う必要があります。

そのため本番では、正確性だけでなく解答スピードも重要になります。

2025年度の合格基準点は何点だった?

2025年度試験について、法務省が公表した筆記試験の合格点をもう一度整理します。

午前の部を受験した人は、

午前の部:100点満点中70.0点以上
かつ
午後の部:100点満点中76.0点以上

が必要でした。

午前の部を免除された人は、

午後の部:100点満点中76.0点以上

です。(法務省)

さらに、それぞれの問題にも基準点があります。

2025年度は、

午前・択一:60点満点中30.0点
午前・記述:40点満点中32.0点
午後・択一:50点満点中37.5点
午後・記述:50点満点中32.5点

でした。(法務省)

どれか一つでも基準点に達しない場合、それだけで不合格になります。

なお、これらは2025年度試験の基準点です。

2026年度試験の基準点ではありません。

2026年度の基準点は試験後に法務省から公表されるため、現時点では確定していません。

測量士補を取れば土地家屋調査士試験は簡単になる?

測量士補となる資格を持っている人は、土地家屋調査士試験の午前の部が免除されます。

日本土地家屋調査士会連合会も、土地家屋調査士になる人の多くが午前の部を免除されて合格していると案内しています。(日本土地家屋調査士会連合会)

そのため、

測量士補を取得
↓
土地家屋調査士試験の午前の部を免除
↓
午後の部を中心に対策

というルートは有力な選択肢です。

ただし、午前の部が免除されても、午後の部には不動産登記法・民法などの択一式と、土地・建物の記述式があります。

「測量士補を取れば土地家屋調査士試験が簡単になる」わけではありません。

あくまで、土地家屋調査士試験の対策範囲を絞りやすくなる制度と考えた方がよいでしょう。

未経験からでも土地家屋調査士に合格できる?

土地家屋調査士試験には受験資格の制限がありません。

年齢や学歴、実務経験などにかかわらず受験できます。(日本土地家屋調査士会連合会)

そのため、不動産・法律・測量の仕事をした経験がない人でも挑戦できます。

実際、2025年度の最終合格者の平均年齢は39.20歳で、最年少は20歳、最高齢は65歳でした。(法務省)

ただし、このデータから、

「未経験者でも簡単に合格できる」

「何歳からでも同じ難易度で合格できる」

と判断することはできません。

法務省の最終結果には、合格者が未経験者だったかどうかまでは掲載されていないからです。

未経験者の場合は、法律用語、不動産登記、測量、計算、作図などを基礎から学ぶ必要があります。

その分、早めに学習計画を立てることが重要になります。

土地家屋調査士は独学では難しい?

ここまで読むと、

「じゃあ独学は無理なの?」

と思う方もいるでしょう。

土地家屋調査士試験は、独学で受験すること自体に制限はありません。

また、法務省は「独学者の合格率」と「通信講座・予備校利用者の合格率」を分けた公式統計を公表していません。

そのため、

「独学では合格できない」
「通信講座なら○倍合格しやすい」

と公的データから断定することはできません。

一方で、土地家屋調査士試験には択一式だけでなく、計算や作図を含む記述式があります。

特に初学者の場合、

「自分の答案のどこが間違っているのか」

「作図をどう改善すればいいのか」

を自分だけで判断する難しさはあります。

独学と通信講座のどちらが向いているか、必要な勉強時間、測量士補を先に取得するルートについては、**「土地家屋調査士は独学で合格できる?勉強時間・測量士補・勉強法を解説【2026年最新】」**で詳しく解説しています。

通信講座や予備校の利用を検討している方は、**「土地家屋調査士の通信講座・予備校おすすめ比較【2027年合格目標】」**で、アガルート・LEC・東京法経学院の料金や特徴、サポート内容を比較しています。

土地家屋調査士試験に合格するために大切なこと

土地家屋調査士試験では、単に勉強時間を増やせばよいわけではありません。

試験の構造を理解して、

択一式で基準点を超える知識を身につける
+
記述式で計算・作図を正確に行えるようにする
+
本番の時間内に解き切る

ところまで対策する必要があります。

特に2025年度は、午後の部で択一式37.5点、記述式32.5点というそれぞれの基準点に加えて、総合76.0点以上が必要でした。(法務省)

得意分野だけで押し切るのではなく、弱点を残さないことが重要な試験といえるでしょう。

動画でも土地家屋調査士について解説しています

YouTube「なるにはチャンネル」でも、土地家屋調査士について解説しています。

仕事内容、土地家屋調査士になる方法、試験、年収などを動画で知りたい方は、記事とあわせてご覧ください。

まとめ|土地家屋調査士は合格率約10%の難関資格

土地家屋調査士試験は、難易度の高い国家試験です。

最新の確定データである2025年度試験では、

受験者数:4,824人
最終合格者数:489人
合格率:約10.1%

でした。(法務省)

さらに、午後の部では択一式だけでなく、土地・建物の記述式問題も出題されます。

2025年度は、択一式と記述式のそれぞれに基準点が設定され、午後の部全体でも100点満点中76.0点以上が必要でした。(法務省)

そのため、

「法律だけ勉強する」

「択一だけ得点する」

という対策では不十分です。

一方、受験資格に年齢・学歴などの制限はありません。

また、測量士補などの資格を取得して午前の部の免除を受ける方法もあります。(日本土地家屋調査士会連合会)

難関資格ではありますが、試験制度を理解したうえで、択一・記述・作図を計画的に対策することが重要です。

「独学で合格できるのか?」

「勉強時間はどれくらい必要なのか?」

「測量士補を先に取るべきなのか?」

という方は、次の記事**「土地家屋調査士は独学で合格できる?勉強時間・測量士補・勉強法を解説」**で詳しく解説します。


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